C#ATIA

↑タイトル詐欺 主にFusion360API 偶にCATIA V5 VBA(絶賛ネタ切れ中)

SolidWorks2018体験セミナー

営業さんのノルマも有るだろうと思い、参加しました。
導入つもりは全く無いです、全く。

3DCADのシェアについてお話が有りました。SWは昨年度時点で40%だそうで
10年後には50%とか話されていましたが・・・、統計を取っている正式な
団体・組織があるわけじゃないと思うので、あまり信用してないです。


体験セミナーなので時間が無く、「次はこのコマンド使って・・・」
のような指示通りの操作になるので、試したい事がほぼ出来なかったです。
が、忘れてしまうので、僅かに試した事と印象です。

・スケッチ機能は、Fusion360に近い感覚でトリム不要でした。
 プロファイルの考え方の違い - C#ATIA
 2つの四角をこんな感じで描いた際、重複する赤い部分のみで
 押出し出来ました。
 f:id:kandennti:20180718194027p:plain
 でも、個人的にはFusion360のスケッチの方が優秀に感じます。

・パッド・ポケット
 CATIAと同じ感じです。コマンド自体が別々なんです。
 Fusion360の場合、2つのコマンドに分かれてはいなくて
 1つのコマンドで、「操作」の部分で切り替えます。
 押出す方向によってパッド・ポケットを自動で切り替えてくれるのは
 最初の頃から感心しました。
 f:id:kandennti:20180718194104p:plain
 こちらもFusion360の方が優秀に感じます。

・Assy
 以前ちょっと触らせてもらった際にも拘束の操作が結構
 直感的で好印象でした。部品の移動もマウスでググッ~と操作
 出来る辺りもFusion360共々簡単で良いです。
 CATIAはコンパスを使わないとならないのは非常に不便で、
 桁違いに操作が悪いです。

・Draw
 2Dでは線等のジオメトリを作成する事が出来ないようです。
 3Dを投影→寸法等の図面要素の配置 が基本のようなので
 CATIAの方が優秀のような気もしますが、そのような
 使い方で十分な気もします。
 
 3Dのスケッチ拘束を図面寸法として自動作成出来るのは優秀ですね。
 CATIAにも自動で寸法を入れるコマンドが有った様な記憶なのですが、
 あまりに使わないので忘れました。(大半ろくな事にならない記憶有り)

・シミュレーション
 自分には無縁な事なのですが、必要な方にとっては
 CADと一体になっている事はかなり重要なのだろうと思います。
 ロボットのグリッパアーム - C#ATIA
 結果のレポート作成時の動きが・・・画像取得のためのズームの動きが
 かなりマクロチックに感じましたよw

・画面
 個人的には、見た目は一世代前ぐらいの印象です。 その点
 Fusion360は綺麗ですね。恐らく、Autodeskはこだわりを持っている
 のでしょう。PowerMillも即グラフィック画面を変更しましたからね。

 CATIA V5は二世代前ぐらいですね。でも変えないで下さい。
 他のCAxソフトは大半はウィンドウ左側に履歴等を表示させる為の
 スペースを設けてますが、CATIAは無いです。操作する為の画面が
 大きいのは魅力で、誇って良いと思います。

 Fusion360も頑張っていますが、履歴の下の要素はクリック出来ないん
 ですようね。透けて見えるだけ良い方ですが。

 
CATIAが随分と劣っているような書き方ですが、履歴に関しては
桁違いに優秀に感じます。
他のソフトでの履歴は線形ですが、CATIAだけは分木(Tree)になっており
把握や修正は本当に判り易いと思ってます。(あと、操作画面の広さ)

「サブツリー」コマンド

マクロで「サブツリーを開く」を行いたい と御質問を頂きました。
結論を先に書くと出来なさそうです。が、その他調べた事を覚書しておきます。

今まで利用した事が無かったのですが、メニューの「表示」内に「サブツリー」が
あるのを知りませんでした。
f:id:kandennti:20180712180236p:plain
試した所、ちょっと不思議な感じがしました。

CATIAを起動し新たにPartを作成した状態では、こんな感じでグレーアウトしてます。
f:id:kandennti:20180712180244p:plain

これを利用する為には、一度コンテキストメニューの「サブツリーを開く」を実行すると
チェックが入った状態で利用できます。
f:id:kandennti:20180712180253p:plain

クリックするとチェックが外れ、全てのサブツリーウィンドウが消えます。
f:id:kandennti:20180712180317p:plain

続いて新たにPartを作ります。
最初は利用できない状態ですが、一度コンテキストメニューの「サブツリーを開く」を実行します。
ここでメニューからではなく、サブツリーウィンドウの×印をクリックし閉じます。
f:id:kandennti:20180712180337p:plain

ここでメニューを見ると、グレーアウトしてます。
f:id:kandennti:20180712180343p:plain

先程とは状態が異なります。

サブツリーウィンドウの×印をクリックした場合は、実際にウィンドウを閉じていて
メニューの「サブツリー」はサブツリーウィンドウ全てを表示/非表示操作しているのだろう
と思われます。
(最初とX印で閉じた場合、表示/非表示に関わらずサブツリーウィンドウが無い為
 コマンド自体が利用できない)

こんな制限付きの「サブツリー」コマンドであれば、こちらで利用可能です。

 '日本語
 CATIA.StartCommand ("サブツリー")
 '英語
 CATIA.StartCommand ("Sub-Trees")

但し、サブツリーウィンドウが開いていても、CATIA.Windows.Countは変化無く
実際に開かれているのか?開かれていないのか? はマクロで判断する事も
難しそうです。(WinAPIでゴリゴリなら出来そうですが)


この「サブツリー」コマンドの存在に気が付いたのは、「表示」-「コマンドリスト」です。
f:id:kandennti:20180712180357p:plain
恐らくライセンスに関係無く、アクティブなワークベンチで利用可能なコマンドのリストを
表示してくれます。
ここで表示されるものであれば StartCommand で利用可能だと思います。

StartCommand は起動している言語に依存していますが、こちらに記載した
コマンドIDを利用すれば、言語依存しないマクロが作れます。
コマンドID - C#ATIA

但し、今回の「サブツリー」コマンドについては、GrabCADにUpしたリストには
入ってませんでした・・・。

子ウィンドウの整列スタイル

御質問頂いた際、正直何のことかわかりませんでした。
が、調べたら理解できました。(最初はパターンの何か? かと思いました)

要は、ここの表示の切り替えをマクロで行いたいと言う事ですよね?
f:id:kandennti:20180712162053p:plain

'CatArrangeStyleテスト
Sub CATMain()

    Call CATIA.Windows.Arrange(CatArrangeStyle.catArrangeCascade)
    CATIA.RefreshDisplay = True
    MsgBox "CatArrangeStyle - catArrangeCascade"
    
    Call CATIA.Windows.Arrange(CatArrangeStyle.catArrangeTiledHorizontal)
    CATIA.RefreshDisplay = True
    MsgBox "CatArrangeStyle - catArrangeTiledHorizontal"
        
    Call CATIA.Windows.Arrange(CatArrangeStyle.catArrangeTiledVertical)
    CATIA.RefreshDisplay = True
    MsgBox "CatArrangeStyle - catArrangeTiledVertical"

End Sub

3つのスタイルを順番に変更します。最小化しているウィンドウは影響無いようです。
又、環境や使用方法次第ですが、RefreshDisplayを入れておかないと
スタイルの変更が間に合わない場合があるかもしれません。
(こちらで試した際、入れないと半分ぐらいしか表示しない状態で
  MsgBoxが出現しました)

CHAI3D

こちら面白そうです。
CHAI3D - Home
こんなのがオープンソースで存在している事を知りませんでした。
と言っても、入力デバイスがうちには無いです。
3Dスキャナはあるんですけどね・・・梱包したまま。

データム化された要素の入っている形状セットの取得

”マクロがPCによって動くものと動かないものがある”と相談を頂きました。
状況が良くわからないので、完全な答えには辿り着けない可能性も有りますが。。。

点を選択後、点の含まれている形状セットの取得部分が問題のようです。

まず、こんなデータを用意しました。
f:id:kandennti:20180704124318j:plain
点1は通常の状態で、点2はデータム化されています。

続いてこんなマクロを作りました。

'catvba
Sub CATMain()
    Dim doc As PartDocument
    Set doc = CATIA.ActiveDocument
    
    Dim sel As Variant ' Selection
    Set sel = doc.Selection
    
    '選択
    Dim msg As String
    msg = "点を選択"
    
    Dim filter As Variant
    filter = Array("Point")
    
    sel.Clear
    Select Case sel.SelectElement2(filter, msg, False)
        Case "Cancel", "Undo", "Redo"
            Exit Sub
    End Select
    
    '選択要素の取得
    Dim point As AnyObject
    Set point = sel.Item(1).value
    
    '結果
    Debug.Print "********"
    Debug.Print "point typename : ", TypeName(point)
    Debug.Print "point.Parent typename : ", TypeName(point.Parent)
    Debug.Print "point.Parent.Parent typename : ", TypeName(point.Parent.Parent)
    Debug.Print "point.Thickness.Parent.Parent typename : ", TypeName(point.Thickness.Parent.Parent)
End Sub

点を選択し、Parentのオブジェクトタイプをイミディエイトウィンドウに表示します。
もう答えは書いているのですが・・・。

GSD要素がデータム化されている場合とされていない場合では、画面上や手動操作では
大きな違いを感じませんが、マクロではかなりの違いが有ります。

このマクロで点1を選択した際の結果はこちら

********
point typename :            HybridShapePointOnPlane
point.Parent typename :     HybridShapes
point.Parent.Parent typename :            HybridBody
point.Thickness.Parent.Parent typename :  HybridBody

質問者さんのコードでは、"point.Parent.Parent" となっており、HybridBodyが
取得できています。

続いて点2を選択した際の結果はこちら

********
point typename :            HybridShapePointExplicit
point.Parent typename :     Parameters
point.Parent.Parent typename :            Part
point.Thickness.Parent.Parent typename :  HybridBody

"point.Parent.Parent" は、HybridBodyではなくPartになります。
そもそも point.Parent が、点1では HybridShapes なのに対し
点2では Parameters になります。

データム化されている・されていないを判断し処理を分けるのも
良いかもしれませんが、共通のプロパティ Thickness を利用すると
処理を分ける必要も無さそうです。

    Dim HybrBody As HybridBody
    Set HybrBody = point.Thickness.Parent.Parent


Thicknessプロパティ は HybridShapeオブジェクトで実装されています。
以前から思うのですが、何故GSD要素に "厚み" が必要なのかな?
(ライセンス無いのでわからないのですが ボリューム?)

デフォルト [コンポーネント/残り代] と異なる設定のツールパス名を取得4

こちらの続きです。
デフォルト [コンポーネント/残り代] と異なる設定のツールパス名を取得3 - C#ATIA

ツールパスのコンテキストメニュー呼び出しに変更し、デフォルトだけではなく任意のツールパスの
設定との比較を出来るようにし、(少しだけ高速化し)こちらの67件目で公開しました。
Tips & Tricks - Page 4 - Autodesk Community

こちらや
thickness set for fixtures - Autodesk Community
こちら
"Toolpath gaps" issue - Autodesk Community
で問題になっている、電極加工時のクランプとの干渉ですが、
僕が行っている方法だとクリヤしているんです。
公開しているのは、その為の確認用のマクロなんです。

ファイルを最小化でオープンしつつ、オープン前のウィンドウをアクティブ化

「パワーコピーのPartファイルを最小化で開きつつ、開く前のアクティブな'ウィンドウをアクティブ状態にする」
と言う内容のご相談を頂きました。

正直な所、どのような操作を想定されているのかが、把握できていない為
目的の状態になっていない可能性もありますが・・・

'vba
Sub CATMain()
    'パワーコピーファイル パス
    Dim PowerCopy_path As String
    PowerCopy_path = "C:\temp\powercopy_part.CATPart"
    
    'パワーコピーファイル オープン前に現在のアクティブな
    'ウィンドウを取得
    Dim BeforeActWin As Window
    Set BeforeActWin = CATIA.ActiveWindow
    
    'パワーコピーファイル オープン
    Dim objPspDoc As PartDocument
    Set objPspDoc = CATIA.Documents.Open(PowerCopy_path)
    
    'パワーコピーファイル のウィンドウ
    Dim ActiveWin As Window
    'Set ActiveWin = CATIA.ActiveWindow
    Set ActiveWin = CATIA.Windows.Item(CATIA.Windows.count)
    
    '最小化
    ActiveWin.WindowState = catWindowStateMinimized
    
    '最初のアクティブなウィンドウをアクティブ
    BeforeActWin.Activate
    
    'ここで何かしらの処理
    Stop
    
    'パワーコピーファイル クローズ
    objPspDoc.Close
End Sub

・ファイルをオープンする前に、現状のアクティブウィンドウを取得しておきます。
  (Set BeforeActWin = CATIA.ActiveWindow)
・ウィンドウの最小化はWindowStateプロパティで可能です。
  (ActiveWin.WindowState = catWindowStateMinimized)