C#ATIA

↑タイトル詐欺 主にFusion360API 偶にCATIA V5 VBA(絶賛ネタ切れ中)

対称部品の図面を描く1

業務で対称部品の図面を描くことになったのですが・・・面倒。
何か楽な方法ないものか? と思いLineのオープンチャットで
ご相談しました。 のでご報告。 あぁ、久々のCATIAなお話です。

念の為、今まで対称部品の図面を書いたことはあったのですが、
・2D時代はごっそりミラーして整えて終了。
・3Dの2D機能では、1枚の図面で描き、片側に寸法を記入し
 注記で "指示の無い部分は対称形状" で逃げる。

今回の物は、
・3D・2Dの元データ作成終了。リンクは維持。
・3Dは別Partファイルに、元データを ”リンクの結果として” でコピペし
 ミラー
・2Dも別Drawファイルにする必要ありで、3Dとはリンクを維持したい。
と言う条件です。
Drawでリンクを維持しないので良いのであれば、2D時代の方法が一番
手っ取り早いのですが、後の修正の為にもリンクは維持したいです。


1)まずPartファイルで形状を作成。
これは "Base.CATPart" とします。

2)図面を作成します。
こちらは "Base_Draw.CATDrawing" とします。

自分の名誉の為に書きますが、この程度なら
一から描きます・・・。

3)新たなPartを作成し、"Base.CATPart" から
"リンクの結果として" でコピペしミラーします。
こちらは "Mirror.CATPart" とします。
世間の皆様のミラーはZX平面だろうと思いますが、社内的に
YZ平面が標準の為、そうします。

4)念の為、"Base_Draw.CATDrawing" で "参照されたドキュメント" の
置換を行います。

もちろんUUIDが異なるので、拒絶されます。

5)"Base_Draw.CATDrawing" を "Mirror_Draw.CATDrawing" として
保存する。

6)"Base.CATPart" のトップを非表示に変更し、"Mirror_Draw.CATDrawing"
を更新。形状の無い状態にする。

後の手間を省くためです。

7)断腸の思いで全てのビューを分離する。

8)"Mirror_Draw.CATDrawing" がアクティブな状態で、こちらのマクロを
実行する。
異なるUUIDのDraw参照元ファイルを差し替える3 - C#ATIA
参照を差し替えるドキュメントは "Mirror.CATPart" です。

9)結果を確認。

〇"解析表示モード" しても寸法は何食わぬ顔している。(赤くなってくれた方が助かる)

〇"正面図" 等の文字がダブる。
 ・"7"の手順で分離しなければ、ダブらないです。
 ・ビューの名前を変更すると両方変更されるので、どちらか削除でOK。
  (属性リンクは維持されている)

〇"Base.CATPart" を変更し "Mirror.CATPart" を更新、
"Mirror_Draw.CATDrawing" を更新しても、当然寸法は変わらない。
(再経路化か全寸法を再作成)

〇”6”の手順で非表示にせずに"7"を行うと、元の形状の線が残る為、
線の削除で死ぬ思いをする。(検索で頑張るしかない?)

〇"7"の手順を行えば、寸法のミラー移動は可能!!

〇個人的な思いとして、推進寸法は "再経路化" より作り直した方が
遥かに早い・・・。


”CATDrawing” を渡さずに、"PDFやDXFを提出!" の様な後先無責任で良ければ
イケルかもしれない(見てくれだけ出来てりゃいいよ)のですが、リスクの方が
遥かに高いですね。

大量にテキストや2D構成要素が存在している図面であれば、多少メリットは
有りそうですが、寸法は全て削除した上で再度入力した方が安全そうです。

元の寸法の色を変えてミラーして全寸法は再作成すると、手間は手間ですが
寸法漏れの可能性は減るかも知れない。

対称形状では無く一部のみが異なる類似品の場合は、全寸法の再作成は
必要ですが、上記の方法で図面全体のレイアウトの維持や断面位置の維持は
出来ると思うので、メリットはあるかも。
(あのマクロは、ビューレイアウトの維持の為に作成しました。)

結論としては、
一から描いた方が安全そう。