業務で対称部品の図面を描くことになったのですが・・・面倒。
何か楽な方法ないものか? と思いLineのオープンチャットで
ご相談しました。 のでご報告。 あぁ、久々のCATIAなお話です。
念の為、今まで対称部品の図面を書いたことはあったのですが、
・2D時代はごっそりミラーして整えて終了。
・3Dの2D機能では、1枚の図面で描き、片側に寸法を記入し
注記で "指示の無い部分は対称形状" で逃げる。
今回の物は、
・3D・2Dの元データ作成終了。リンクは維持。
・3Dは別Partファイルに、元データを ”リンクの結果として” でコピペし
ミラー
・2Dも別Drawファイルにする必要ありで、3Dとはリンクを維持したい。
と言う条件です。
Drawでリンクを維持しないので良いのであれば、2D時代の方法が一番
手っ取り早いのですが、後の修正の為にもリンクは維持したいです。
1)まずPartファイルで形状を作成。
これは "Base.CATPart" とします。
2)図面を作成します。
こちらは "Base_Draw.CATDrawing" とします。
自分の名誉の為に書きますが、この程度なら
一から描きます・・・。
3)新たなPartを作成し、"Base.CATPart" から
"リンクの結果として" でコピペしミラーします。
こちらは "Mirror.CATPart" とします。
世間の皆様のミラーはZX平面だろうと思いますが、社内的に
YZ平面が標準の為、そうします。
4)念の為、"Base_Draw.CATDrawing" で "参照されたドキュメント" の
置換を行います。
もちろんUUIDが異なるので、拒絶されます。
5)"Base_Draw.CATDrawing" を "Mirror_Draw.CATDrawing" として
保存する。
6)"Base.CATPart" のトップを非表示に変更し、"Mirror_Draw.CATDrawing"
を更新。形状の無い状態にする。
後の手間を省くためです。
7)断腸の思いで全てのビューを分離する。
8)"Mirror_Draw.CATDrawing" がアクティブな状態で、こちらのマクロを
実行する。
異なるUUIDのDraw参照元ファイルを差し替える3 - C#ATIA
参照を差し替えるドキュメントは "Mirror.CATPart" です。
9)結果を確認。
〇"解析表示モード" しても寸法は何食わぬ顔している。(赤くなってくれた方が助かる)
〇"正面図" 等の文字がダブる。
・"7"の手順で分離しなければ、ダブらないです。
・ビューの名前を変更すると両方変更されるので、どちらか削除でOK。
(属性リンクは維持されている)
〇"Base.CATPart" を変更し "Mirror.CATPart" を更新、
"Mirror_Draw.CATDrawing" を更新しても、当然寸法は変わらない。
(再経路化か全寸法を再作成)
〇”6”の手順で非表示にせずに"7"を行うと、元の形状の線が残る為、
線の削除で死ぬ思いをする。(検索で頑張るしかない?)
〇"7"の手順を行えば、寸法のミラー移動は可能!!
〇個人的な思いとして、推進寸法は "再経路化" より作り直した方が
遥かに早い・・・。
”CATDrawing” を渡さずに、"PDFやDXFを提出!" の様な後先無責任で良ければ
イケルかもしれない(見てくれだけ出来てりゃいいよ)のですが、リスクの方が
遥かに高いですね。
大量にテキストや2D構成要素が存在している図面であれば、多少メリットは
有りそうですが、寸法は全て削除した上で再度入力した方が安全そうです。
元の寸法の色を変えてミラーして全寸法は再作成すると、手間は手間ですが
寸法漏れの可能性は減るかも知れない。
対称形状では無く一部のみが異なる類似品の場合は、全寸法の再作成は
必要ですが、上記の方法で図面全体のレイアウトの維持や断面位置の維持は
出来ると思うので、メリットはあるかも。
(あのマクロは、ビューレイアウトの維持の為に作成しました。)
結論としては、
一から描いた方が安全そう。