C#ATIA

↑タイトル詐欺 主にFusion360API 偶にCATIA V5 VBA(絶賛ネタ切れ中)※記載されている内容は個人の意見であり、所属する団体等を代表する意見では御座いません・・・・よ!

Fusionには有るけどCATIA V5には無さそうな機能2

こちらの続きです。
Fusionには有るけどCATIA V5には無さそうな機能1 - C#ATIA

正直に書くと前回の3機能程の衝撃は無かったのですが、無さそうな機能です。

〇境界ソリッド


これもいつの間にか追加されていた機能でした。

指定したボディに対して、バウンディングボックスを作ってくれるコマンドです。

それ程珍しい処理でもありませんね。そもそもCAMソフト等では普通に付いている機能です。

CATIA V5には無いものの、パワーコピーなりマクロでも同等の機能は作成出来るはずです。

コンフィギュレーション


こちらは一つのコマンドではなく、一つの機能です。
言葉では難しいのですが、スケッチの寸法や押し出しの高さ等のパラメータの値を
まとめて変更しつつ、保存出来るような機能です。

例えもあまり良くないのですが、例えばボスに対して補強リブを付けるとします。

客先A向けの製品ではボスの高さが10mmなので、リブは2個でOKなのですが、
客先B向けの製品ではボス高さが20mm必要となり、補強が不足するのでリブが4個必要だったとします。

チマチマパラメータを変えるのも良いのですが、それぞれパラメータの値を記憶させておき
パパっと切り替えれるように出来るようになります。

と書いたものの、この程度の内容はパラメータの式でも出来ます。

また、客先Aと客先Bと明確に分かれるのであれば、ファイル自体を分けるのが
普通のような気もしています。

CATIA V5の場合、直接ファイル内で行う事は出来ないのですが、設計テーブルが
一番近い機能かもしれません。

〇部品表


これもいつの間にか追加されていました。個人ユーザーでは使えないっぽいです。

こんな感じのBOMを表示します。

・・・役に立つのかな?まぁ無いよりはあった方が良いか。
図面にもBOMを追加する機能がありまして、そちらはBOMを作成しつつバルーンも自動的に
追加するので、その為の機能なのかもしれません。

CATIA V5にはこの機能無いですね。やるのであれば、マクロでTreeを読み込んで
Excelに吐き出すかな?

〇おまけ(宣伝)

ちょっと思い出したので自作のアドインですがご紹介を。
BOMでは無く関連するファイルを探し出すためのコマンドです。
こちらのアドインの"ドキュメントツリー"なのですが、
GitHub - kantoku-code/Fusion360_GOKOTAI: 短刀のような小さな機能を集めたFusion360用アドインです。

アクティブなドキュメントに関連するドキュメントをツリー状に表示します。

これの何が便利かと申しますと、例えばCATIA V5の場合にPart・Productが
大量にあった場合、どのファイルが一番TopのProductか分からない場合が
ありますよね?(恐らくファイル名のルールがあるとは思いますが)

Fusionも同じでどれがTopのファイルになるか分からない場合が起こりえます。
このコマンドを利用すると子のドキュメントを開いていてもTopとなる
ドキュメントまでTreeで表示するので探す手間が減ります。

また、あるファイルを修正した際に更新すべきファイルがどれかもわかります。
Fusionはデータがクラウドにあるため、ドキュメント自体を開くことなく
APIでドキュメントの依存関係を取得出来るので実現出来たアドインなんです。
未だこれは標準機能には無い機能ですね。

CATIA V5の場合はこれと同等のものは作れないです。

Fusionには有るけどCATIA V5には無さそうな機能1

恐らくFusionユーザーの方々より、CATIA V5ユーザーの方々の方が響くと思います。


"どちらが優秀か?" とか "使うならこちらだ!" とかを書こうと思っているわけでは無いです。
まぁあれだけの価格差があるのですからCATIA V5の方が機能が豊富だろうとは思っています。

一方、3DEx(CATIA V6)なら兎も角、積極的にCATIA V5が新機能を追加されるとも思えない一方
FusionがハイペースでUpdateを繰り返すことを考えてもフェアでは無いでしょう。

機能の違いはソフトの個性だと受け止めれば
無理矢理CATIA V5でやらなくても良いんじゃないのかな?と思う場面もシバシバあります。
価格的にもお安く、試すだけであれば無償で使えるのであれば試すだけでも良くないですかね?
と言った意味でのご紹介となります。まぁ自分の覚書とネタ切れなんですけどね。
(最初の頃からあるような機能では無く、比較的最近?ここ一年?ぐらいの機能で
主に3DCAD的なものに限定です)

〇締結部品を挿入


これ、最近気が付きました。ボルトやナット等を呼び出してクリックする事で配置が出来ます。

例えば、配置したい"ボルト"を選択すると、穴の位置のエッジにマウスカーソルを持って行くだけで
穴径から自動的にボルト径が変更され、穴深さで自動的にボルトの長さも変更されます。
しかも、同じ穴径の位置全てに配置までされます。素直にすごい。
(自動に変更されないようにも出来ます)

これはAssy作る際には利用する場面が多々あるでしょうし、CAEの準備段階でも利用する場面が
ありそうです。

CATIA V5だとカタログ使えば部品の呼び出しは出来るかもしれませんが、自動的にサイズ調整は
出来ないだろうし、配置もここまで簡単に出来ないでしょう。

〇回転プロファイル


こちらはスケッチの機能です。”何のこと?”と思われるかもしれません。
こちらはボディを指定した軸で回転させた際に出来上がる断面を作るような機能です。
まだ意味不明ですよね?

こんなボディがあるとします。

え?生々しいって? 忘れないでくださいよ、2024年の今年の漢字は "金" ですからね。
まぁくれるっていうのであれば、いくらでももらいますから。

このボディと赤矢印の軸を選択すると、こんな感じのプロファイルが出来上がります。

このプロファイルを実際に先程の軸で回転させると、こんな感じのボディが出来ます。

刺さる人には刺さる機能です。はい。

実際に有効な場面は、旋盤で加工し加工出来ない部分をマシニングで加工する場合の
材料形状が欲しい場面にはこのプロファイルが便利になりますね。
実際に欲しいのでは、回転させた際のボディだとは思いますが。

実はこの機能が無かった頃に、APIで挑戦したことがあります。
回転プロファイルを考える1 - C#ATIA
ある程度完成したものを日本語フォーラムにも投げたのですが、精度イマイチで
処理時間が長かったです。それ以上はもう改善も限界でした。

こちらはCATIA V5には無い機能ですね。

〇ソリッドスイープ


こちらの機能は見つけにくいのですが、スイープのタイプの一つになっています。
名称からしてわかるかと思いますが、ソリッド形状をスイープさせてソリッドを作り出します。

スケッチで3種類の線を描きました。

え?また金だって? しょうがないでしょ、欲しいんだから。

線は右から直線・円弧・スプラインです。

直線はOKです。

円弧もOKでした。

残念ながらスプラインはエラーとなります。

正直なところちょっと打率が低いコマンドです。
形状が複雑な場合は、直線しか成功しないですね・・・・。

欲しい場面があまり思い付かないのですが、過去に単純な形状に対して
"工具が削った後の状態の形のモデルが欲しい" との話は相談されたことは
ありました。(結局は諦めました)

こちら、CATIA V5の場合はCGRの様な結果は作れるのですが、ソリッドやサーフェスとして
作る機能は無いと思います。



また、ネタになりそうな機能見つけたら続きを書こう。(自信は無い)

フォーラムの最新のWhat’Newが見やすくなった

こちらの話です。
https://forums.autodesk.com/t5/fusion-ri-ben-yuforamu/what-s-new-2025/td-p/13285324


トップにリンクがついて探しやすくなりました。前からあったかな?

未だに結構な新機能が追加されるのは結構驚きです。
"新しい非対称フィレット"ってもうフィレットじゃないんじゃないかな・・・
試していませんが、どう断面切ってもRが出てこない気がする。

あまり確認していませんが、今年一番大きなUpdateのような気がしますね。

CAM Dojo S4: 第3回 : 放電加工の課題を自動化

あまりじっくり見ている暇は無かったのですが、表題のウェビナーを視聴しました。
ウェビナーは久々かも。


ん~自分は、電極形状も自動的に作成してくれるのかなぁ どうやってやるのかなぁ
と思っていたのですが、電極形状自体は自動化ではないんですね。
元電極モデリング&加工していた者としては夢の様な話だと思っているのですが、
そこまででは無かったですね。


Autodesk社のPowerShapeと言うCAD(PowerMillの相棒的ソフト)では、電極を自動的に
作成するオプション機能があるんですよね(PowerShape自体、使ったことないです)
www.youtube.com
PowerMill&PowerShapeもマクロが強力なので、いかにもマクロっぽい作りになっていた
記憶です。

単純に考えて金型のモデルがソリッドだったら、電極の材料のソリッドで差演算すれば
それっぽいものは出来上がるものの、電極当てたくない部分などの逃がし面はどうやって
自動化して作るのかが興味あるのですが・・・多分無理だろうな。


で、ウェビナーのAutoEDMで作るNCファイルは、推測だけどCAMの機能は使ってないですね。
電極が放電位置にあるから、干渉しない位置までZ方向に上げていった高さを求めれば良いと
思うので、そもそもCAM使う必要ないはずですからね。


ひょっとして見てます?

フィット点スプラインのハンドルを独立化させる

先日、ササっと作りました。
https://forums.autodesk.com/t5/fusion-ri-ben-yuforamu/fitto-diansupurainnohandoru-du-li-hua/m-p/13867312/highlight/true#M60962
本当は悩みました。

細かな経緯はフォーラムの方をご覧ください。

Fusion360のスケッチのスプラインのハンドルがAPIで実装されている事は薄々知っていたのですが
扱ったことが無かったので良いお勉強になりましたよ。

悩んだ部分は幾つかあったのですが、そのうちの一つは "フィット点スプライン" のオブジェクトです。

Fusion360のスケッチのスプラインは2種類あります。
一つは "制御点スプライン" で、如何にもNURBS曲線っぽいやつで、恐らくSketchControlPointSplineオブジェクトです。
(触った事ないです・・・)
Help

もう一つは "フィット点スプライン" で、通過点を指定するやつです。こちらの方が普通に考えても利用すると思います。
恐らくこちらはSketchFittedSplineオブジェクトです。まぁネーミングからして間違いないでしょう。
Help

あちらをスクリプトを作る際は "フィット点スプライン" を作って試していたのですが、型を調べると
”SketchFixedSpline” が返ってきます。(名前がFittedとFixedで似てますが違います)
Help
SketchFixedSpline自体はソコソコ扱ったことがあります。(APIでスプライン作る際こちらが楽なはず)

今回はハンドルを取得したかったのですがSketchFixedSplineにはそれらしい属性が無く、SketchFittedSplineには
fitPointsプロパティがあるので、SketchFittedSplineとして扱いたいのに・・・何故だよ。

SketchFittedSplineにキャストしてもNoneを返さないくせに(通常はCast失敗するとNoneが返ってくるもんです)、
型を調べるとSketchFixedSplineのままだったり・・・正直、スクリプト化は無かった事にしようかと思ったぐらいなの
ですが、fitPointsプロパティを試すと取得出来る事に気が付きました。

SketchFittedSplineがSketchFixedSplineの継承元クラス(スーパークラスと呼ぶのが正しい?)と言う訳でもなさそうだし
継承元クラスはSketchCurveオブジェクトのはずなのですが、そちらにもfitPointプロパティは無いです。
Help


"フィット点スプライン" だけ選択出来るようにするフィルタが無いので、(ダイアログ付きで作ればフィルタリング可能です)
最初は型で選択した線を判断しようと思ったのですが、型が正しく取得出来ない(と思っている)ので、
仕方なくこんな悪魔っぽい分岐するしか方法が無くなりました。

if not hasattr(crv, "fitPoints"):

バグじゃないかな・・・と思っているものの、スケッチに書いた時点でスプラインはみんなSketchFittedSplineになるのかな?
どうだろ、確信が持てない。

CAMの設定変更

やばいぞ、忙しくて更新していない。

久々にAPIフォーラムで答える事が出来そうな質問が2個あったので、挑戦していました。


こちらはリンクの変更です。
https://forums.autodesk.com/t5/fusion-api-and-scripts-forum/modify-leads-and-links-after-toolpath-generation/td-p/13862285

こちらは加工範囲の面の選択です。
https://forums.autodesk.com/t5/fusion-api-and-scripts-forum/how-do-you-pass-selections-to-cam-operation-geometery-selection/td-p/13863927

偶々ですが、両方CAMでした。 結構色々な人がCAMの自動化に取り組むようになってきたようです。
自分のところにもそんな案件来ないかなぁ。