C#ATIA

↑タイトル詐欺 主にFusion360API 偶にCATIA V5 VBA(絶賛ネタ切れ中)

2020.10以降のFusion360 エクスポート対策を考える

こちらの続きです。
2020.10以降のFusion360 早送り速度対策を考える - C#ATIA

先に書いておきますが、
非営利な方のみご利用ください。

正直な所10/1のUpdateが入ってからじゃないと使える方法どうか
分かりませんが、事前に何かしら方法を探したいです。
(現時点ではFusion360 Ver2.0.9006)

クラウドでのファイルの変換は時間がかかって話にならないので、
Fusion360自体での変換がターゲットです。
ファイルエクスポートに関しては、APIの場合はExportManagerオブジェクトが
一手に任されているハズです。
Fusion 360 Help
ここを経由しているものに関してはクラウド経由ではない為、処理が
速いです。汎用的なCADフォーマットだと、Iges・Sat・Stepですね。
この3つに絞ってお話を進めましょう。

少し前のUpdateで個人ライセンスでのSatのインポートは対象外となりました。
(9/25時点)
f:id:kandennti:20200925190543p:plain
でもExportManagerオブジェクト経由であればインポート出来たはずです。
(ダイアログで制限しているだけのようです)
10/1以降の制限も同様の方法であれば、APIで簡単にクリア出来そうです。

でも、今回はここも制限してきそうな予感がするので、他の方法を・・・
思いつくのはテキストコマンド(Txt)ぐらいです。

この様なデータでテストしました。
f:id:kandennti:20200925190652p:plain
土台部分は自身のドキュメントでモデリングし、他の2つは他のドキュメントを
参照した状態で配置しています。

◎個人ライセンスでSatをインポート
個人ライセンスでIges・StepはGUIの開くで可能なのですが、Satは出来ない為
先にご紹介しておきます。

〇NaFusionUI.ImportCmd

NaFusionUI.ImportCmd <filepath>

はダブルクォーテーションやシングルクォーテーションは不要です。
(テキストコマンドは勝手に判断します。危険ですが)
f:id:kandennti:20200925190829p:plain
ファイル名のコンポーネントとしてインポートされています
色が入っていますが、一部のみしか再現されていませんでした。

〇ActiveComponentData.LoadSAT

ActiveComponentData.LoadSAT <filepath>

f:id:kandennti:20200925190902p:plain
ボディとしてインポートされます。
色は再現されません。
又、単位がCmとしてインポートされるようでサイズが変わってしまします。
あまり良くない方法ですね。

〇Translator.LoadSatFile

Translator.LoadSatFile <filepath>

f:id:kandennti:20200925190935p:plain
色が再現されていません。
ボディ毎にコンポーネントとしてインポートされているようですが、
コンポーネントの△を押しても開きません。
ご紹介しつつなんですが、操作していると最悪Fusion360がクラッシュ
するので使わない方が良さそうです。


◎CADファイルとしてエクスポートする
やっと本題です。
〇Asset.Export

Asset.Export <filepath>

唯一Iges・Sat・Stepでエクスポート出来ました。ファイルの
フォーマットは の拡張して自動的に判断しているようです。
画像はエクスポートしたファイルを再度開いた状態です。
f:id:kandennti:20200925191014p:plain
Iges・StepはAssyも再現していました。

f:id:kandennti:20200925191024p:plain
Satは "NaFusionUI.ImportCmd" を使用しました。
SatはAssy状態を保っていません。ACISでAssyのフォーマット(拡張子忘れた)
があったはずなので、恐らくエクスポートした時点でAssyを保てない
のだろうと思います。

〇Translator.SaveSatFile

Translator.SaveSatFile <filepath(.sat)>

f:id:kandennti:20200925191100p:plain
ルートコンポーネントのものしかエクスポート出来ませんでした。

〇Body.SaveSatFile

Body.SaveSatFile <filepath(.sat)>

f:id:kandennti:20200925191124p:plain
Assyの位置を保てませんでした。又、1ファイルを2個Assyしていましたが
1個分しかエクスポートしてません。
API的にComponentをエクスポートしているようです)




ひょっとしたら他にもあるかも知れませんが、試した範囲はこれぐらいです。
カーネルの歴史的背景でSatが非常に多く、Iges・Stepは "Asset.Export"
のみ可能でした。 但し、エクスポート処理後 ダイアログが表示されるので
制限を受けそうな気もします。


正直な所、Satファイルは(Parasolidに比べ)一般的なフォーマットとも言い
難く他フォーマットにしたいのが本音です。
Sat -> Step の場合は
"GrabCAD Workbench" か "Cadexchanger Cloud" かな?

GrabCAD Workbench | CAD Collaboration for Engineers & Designers

Online 3D viewer and converter | CAD Exchanger

確認していないのですが、恐らく "GrabCAD Workbench" でもSatは扱えるはず。
"Cadexchanger Cloud" に関しては、月の回数制限等あるもののFreeプランが
あるようで、少ない数なら乗り切れるかも。