C#ATIA

↑タイトル詐欺 主にFusion360API 偶にCATIA V5 VBA(絶賛ネタ切れ中)

Fusion360CAM 削り残し加工を作ってみる

本来であれば、荒加工から順にやっていくべきだろうとは思うのですが、
個人的に気になる部分から試してみました。

Helpに関してはこちらのものが、Chromeの翻訳が出来たので少し
ハードルが下がりました。
http://help.autodesk.com/view/NINVFUS/ENU/

当方が加工する対象形状は、Tutorialの1・2よりも4・5のような3D形状の
物が多いため、全般的にボールエンドミルでの加工となる事を予めお伝えして
おきます。


最初の段階で気になったのは "削り残し加工" です。ソフトによって名称が
"隅部加工" "リワーク加工" 等、様々ですが加工しきれなかった部分に
対しての加工の事です。 今後は "削り残し加工" と表現します。

又、今回検証するのはR2ボールエンドミル加工後の、R1ボールエンドミルの削り残し加工
とします。今後はR2ボールエンドミルを "参照工具" 、R1ボールエンドミルを "加工工具"
と表現します。


個人的に過去、使用した事のあるソフトでは2タイプあり
・参照工具と加工工具指定し、加工領域を自動で算出し専用のオペレーション
 で経路計算を行う物
・参照工具と加工工具指定し、加工領域を事前に計算し、(等高線加工等)
 一般的なオペレーションで経路計算を行う物
が有り、両方が可能なソフトもありました。
どちらが良いものなのかはよくわかりませんが、好みのような気もします。

Fusion360CAMには、"削り残し領域" のような領域のみを計算させるものが
見当たら無い上、"削り残し加工" のようなオペレーションも見当たらない
ため、最初に戸惑いました。

Help等を見ると、大半のオペレーションには"Geometry"タブ内に
"Rest Machining" と言う項目が有ったのでこれを利用する事になりそうです。
取りあえず、Contour(等高線加工)を作成し、加工工具と見易くしたいので
MaximumStepdown(加工ピッチ)を設定します。
f:id:kandennti:20150602001658p:plain

で、結果はこちら
f:id:kandennti:20150602001709p:plain
何も設定していないため、ちっとも削り残し加工にはなっていないです。

ここで"Rest Machining"を設定します。
f:id:kandennti:20150602001717p:plain
"Rest Machining"にチェックを入れ、"Source" を "From tool" にし
参照工具を設定します。

これで再計算させた結果がこちら
f:id:kandennti:20150602001724p:plain
取りあえず出来たのですが、まだ傾斜の緩やかな部分の加工が不足しています。
好みによるかと思いますが、自分であればScallop(3Dオフセット?)を使用します。

立壁部分には経路を入れたくないため、こんな感じにしました。
f:id:kandennti:20150602001733p:plain
経路作成の角度指定は、Slopeで行います。
(英語が理解できれば直ぐわかっただろうけど・・・)

計算後の両経路を表示させると、このような感じです。
f:id:kandennti:20150602001741p:plain
色々あるかと思いますが、とりあえずこれで削り残し加工が出来上がった
と思います。 一発で削り残し加工の経路を作成するコマンドは無さそうですね。


他に出来そうなのはペンシルです。 仕上加工ではないですが、Tutorial4の
"To Machine Fillets Using Pencil Milling"でペンシル加工していますが、
f:id:kandennti:20150602001801p:plain
こんな感じの加工は、個人的に怖いんですよねぇ。 中仕上加工時の残り代
次第かと思うのですが、一般的にこんな風に加工するのかなぁ。(知りたい)