こちらの続きです。
Fusion360CAM 削り残し加工を作ってみる - C#ATIA
削り残し加工の作成する際の手順としては、個人的には前回示した2タイプ
が有るように感じるのですが、出来上がった経路にも幾つかの種類が有るように
感じます。
今回は形状をこのような感じに変更します。
リブに対しての底面が5°傾斜した状態です。
TYPE A:Pencil
前回最後に "怖い" と示した方法です。 上手くいけば仕上がりは綺麗なのでは?
とは思っています。(が、僕はほぼ使いません)
TYPE B:Contour + Scallop
前回最初に示した方法です。 一部のみの画像ですが回避が増大します。
原因はお察しの通りContourです。
底面が5°傾斜しているのに対し、経路が水平な動きのため回避になってしまいます。
TYPE C:削り残し加工専用のオペレーション
左-Space-e(実はMachining STRATEGIST) 右-PowerMill
Fusion360CAMには見当たらなかった機能なのですが、他のCAMであれば比較的存在
している機能です。
動きの切り替えは、"TYPE B" は単純に形状の面の角度だけで切り替えていますが、
この場合は、参照工具サイズのフィレットを付けた際の中心部のライン
(CATIAの表現であればスパイン)の傾きに対して行われます。
(これは適当にCADで作成したラインですが、CATIA V5 CAMの場合こんな感じの
ラインが見れます)
但し、欠点もあります。試しにこんな感じの形状に対して経路を作成してみます。
参照工具(R2)が、ボス-リブ間の上部では通過できるのですが、下部では通過できない
幅になっています。 理想では、
このような経路が作成されて欲しいのですが、実際には(Space-e)
とか、こんな感じ(PowerMill)
になり、思うように作成されない場合があります。 原因はわかりませんが
共通のアルゴリズムによるものじゃなかろうか? と思い、以前調べたのですが
"逆オフセット法"と言う言葉に出会いました。(当方、理解できていません)
http://www.unisys.co.jp/tec_info/tr79/7908.pdf
で、問題点を指摘していたサイト(当方、理解できていません)
逆オフセット法の問題点 - 製品・サービス
"逆オフセット法"が原因なのかどうかもわかりませんが、全く無関係の
CAMソフトで同様の個所で不具合出すのであれば、これが原因じゃないのかな?
と勝手に思っています。
TYPE D:削り残し加工専用のオペレーション
このような、スパインに対して直交するような経路を
"ダイカスト金型用に死ぬほど作成した"
と聞いたことはあります。 ガス抜き効果を狙ってとの事。
効果あるのかな?
前回と今回のIgesデータをUpしました。ご興味あれば是非。
RestMachiningTestModel - STEP / IGES - 3D CAD model - GrabCAD