負荷制御のお話で一つ思い出した事があったので記載しておきます。
かずばんさんがこちらで紹介されている
Fusion360_CAMの特徴の一つでもある、負荷制御とは? – CAD/CAM/CAE 研究所
antecさんがブログ(現在は無くなりました)に記載していた内容です。
確か、使用されていたCAMはMasterCAMで、恐らくこの機能のお話しです。
ダイナミック加工ツールパスによる「高除去加工」
言葉で上手く伝わるものかどうか・・・。
一度切削した後、次の切削を行うまでのリンク部分なのですが
こちらの赤矢印部分等です。
(現在は知りませんが)当時のMasterCAMの場合、僅かに(確か0.2mmぐらい?)
Z方向に逃げた上でリンクし、再度Z方向が加工高さまで下がった上で
加工するようなツールパスが出来上がったいたようで、
antecさんは「Z方向に逃げる必要が無い、邪魔だ」と言うニュアンスで
記載されていました。
劇的にわかりにくい画像で申し訳ないのですが、正面から見た際
Fusion360の場合はデフォルト設定の場合はこんな感じです。
Z方向の移動は入口と出口のみです。
恐らく当時のMasterCAMは、極端な表現をするとこんな感じだったの
だろうと思います。
回避しまくりな感じ。
Fusion360ではここの設定です。
但しブログの本文には、何故「Z方向に逃げる必要が無い」か?の理由が
書いてありませんでした。
(後にコメント部分で、他の方とのやり取りで理由が書かれていました。)
そもそもMasterCAMがZ方向に逃がす理由ですが、
黄色い部分のカッターマーク(切削痕)が付かない様にするためだろう
との事でした。
但しantecさんは青い部分は切削の為、底面にカッターマークが残るが
黄色い部分はZ方向に逃がさなくてもカッターマークは付かない
との事記載していました。
詳しくは書かれていませんでしたが、恐らくこんな事が理由だと思います。
切削時、エンドミルは負荷を受けた状態となるはずです。
下の細い部分がエンドミルで、上の部分はホルダーのつもりです。
この状態は負荷が無い状態の為、工具はまっすぐです。
矢印方向に切削時の負荷を受けた場合、極端に表現するとこんな感じです。
赤矢印は負荷の無い状態の工具の先端高さです。
オレンジ部分を見ると、工具がしなった状態となった結果、
無負荷の工具先端高さより食い込んだ状態となります。
切削後のリンク部分は無負荷となり、最初の状態に戻ります。
こんな理由から「Z方向に逃げる必要が無い、邪魔だ」に
至ったのだろうと当時は思いましたよ。
・・・Fusion360はシミュレーションがあるから、こんな画像が
簡単に作れるんだなぁ。